言語能力の失調の裏側には地面に落としたアイスがあったのかもしれないし、そもそもアイスを全く知らなかったのかもしれないし、もちろんアイスを食べたからこそ燃え尽きてそうなっちゃうこともある、と思います。それでも遠くで山は今日も萌えていて、木々はせりせり笑っていて、晩春の虫が僕の悪口を言ってくるんです。結局この手は人らしい長さな訳で、届くのはせいぜい机を挟んで対面した人の胸ぐらまでです。いや、それだけあれば十分です、思いっきり掴みかかって喧嘩することが出来ます、そうは言ってもむかついた時には大声で光に当たった陰口を吐くんですけどね。まあそれこもアイスの一部なわけで、言うなればバスキンロビンスのストロベリーみたいなものです。
このアイスの原材料は大抵の場合、ヌメネバっとした複雑な誰か自身であることが多い気がします。それをグチャペシャにかき混ぜて更にベタベタにする、そしてその表面を申し訳程度にかわいい猫をまぶす、そうやって完成です、簡単な手順です。いじらしくて可哀そうで可愛らしい不可変の自身です。それは大抵の場合、冷ややかな目線をもって自身をアイスたらしめます。哀しみの向こう側に落ちているものは何でしょうか?
意識してアイスを作らないと上手くコミュニケーションが出来ません。外連および斜め60°の構えによって生み出される酷く人らしく汚く醜い行動が他者からの僕を構成してしまう、誰か答えをくれ、頭を回さないと人並みのアイスは作れないのです。もうもうもうもう牛になってしまいたい気分です。もしくは牧草、無理であれば人間で構いません。
皆さんは何が好きですか?僕はバニラ&クッキーが好きですか?
夢の中で久々に中村くんに会いました。細かい内容は覚えてませんが、にこやかに、楽しそうに僕と話していたのを覚えています。彼の笑顔には、中指を突っ込みたくなるような、絶妙なエクボがあります。すいませんね、関係ありませんね。もうすこし聞いてください。彼と最後に話したのはいつの事だったか、少なくとも干支が一周するくらい前な気がします。いや、もっと前かもしれない、逆に昨日かもしれない。そもそも彼は中村くんだったのでしょうか、今更分かりませんが、分からなくていい気がします。
バイクに乗ったかつての同級生にも会いました。どうも僕は変わってしまったのか、変われなかったのか、ともかくうまく話せなくて、嫌らしい顔をした沈黙が僕の喉元をネリネリと舐めてくるのです。もう僕は堪らなくて特に話したいこともないのに話し出してしまう、それでくだらないやつだと思われてしまう。怖い怖い、こわくて恐ろしい。僕は社会なのでしょうか?潤滑油でいられるでしょうか?考えてみると中々深いところまで沈んでいける気がします。死に場所を探せ
明日は冷えるらしいです、冬服はしまっちゃったので大変です、三寒四温もここまで続くのは少々意地が悪いですね、おやすみなさい。
昔ばなしを少しします。 小さい頃の僕は、遠くに浮かぶ大きな夏の雲にはラピュタがあると信じてたし、虹の麓には財宝がたくさんあると聞いて探検に出たりもしました(迷子になってしまって母が迎えに来たのを今でも覚えています)。草っぱらに踏み入ってトトロの住処へつながるトンネルを探したりして、なんだかとても心が豊かな子供だったように感じます。 それから成長して小学生になったとき、学級文庫に置かれていた星新一を読みました。それは宇宙が生まれるぐらいの衝撃を僕に与えました。僕はそこで初めて小説というのを思い知って、SFというものを知りました。 僕は特段国語ができるわけでも文才があるわけでもありませんが、それでも本を読むのが好きなのは、あのどこか退廃的で近未来的で、わずかに切ないあのショートショートを読んだからだと思っています。 中学生になった僕は担任のY先生が持ってきた学級文庫が宝の山のように感じました。Y先生は所謂オタクで学級文庫にラノベを山ほど置く方だったのです(涼宮ハルヒの憂鬱、バカとテストと召喚獣、ベン・トー、俺ガイル...etc)。今思うと全て一巻しか置かれていなったので初心者にやさしいタイプのオタクだったんだと思います…。 僕はその学級文庫に置かれていた森見登美彦さんの「ペンギン・ハイウェイ」を読みました。児童文学以外にはライトノベルしか読んだことが無かった自分にとって、あの純粋な長編SFもとい青春ジュブナイル小説は今も忘れられない憧れになりました。生まれて初めてその小説の世界に入り込みたいと思いました。あの世界のお姉さんや僕にとって、何気ない日常の、名前も無いようなモブでもいいからなりたいと神様に心から祈ってしまったほどに、憧れでした。 僕はそれからだんだんと本を読むようになりました。有名作を読もうと太宰治を手に取り、「人間失格」のなんとも言えない虚しさにやられ、今度はもう少し読みやすい最近の小説を読もうと「かがみの孤城」や「52ヘルツのくじらたち」「推し、燃ゆ」「告白」など本屋大賞や文学賞の受賞作を一心不乱に読み漁り、そこからまたラノベにはまり出して…という感じでブラブラと本を読み、そして今に至ります。 結局僕は本を深く読むことも沢山考えながら読むこともできませんが、それでも文字から香ってくる、僕らの日常と似て非なるワクワクドキドキのつまった空想の匂いだけでも楽しい...
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