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【歌詞解説】寄リ道少女

 楽曲解説第一弾、「寄リ道少女」の解説を行います。
未視聴の方はこちらから見れます



どうもHAPPY BOMBERです。ブログのコンテンツ拡充として歌詞解説を行っていこうと思います。今回は(2024/09/02)投稿の「寄リ道少女/初音ミク」という楽曲を、一番・二番・ラスサビに分けて解説していきます。
※この曲の解説は人によっては気分が悪くなります。ご注意ください



一番を解説する前に、登場人物の二人の性格について記します。

【少女】
「夢見る少女」という言葉から発想を得て、性格を決めていきました。
 この子は進学するために上京してきた20歳あたりの女性です。遊びや娯楽の少ない田舎から東京に来たため、年よりも精神が幼く、子供っぽいところがあります。また都会への憧れも拗らせていたり、一人きりの生活に孤独を感じていたり、「白馬に跨った王子様が向かえに来る」や「妖精さんに誘われて子供の国へ行く」みたいな空想を未だに持っていたりします。可愛いですね。


【妖精】
こいつは20~25くらいの男性です。都会生まれ都会育ちの悪辣ナンパ師です。そしてこいつは忌むべき巨悪です。反吐が出るようなゲスです。
少女から見たら、自分がしたことが無かった体験(夜更かしや性行為)をさせてくれて、正に少女の求めていた妖精のような存在でした。ですが、それはあくまで「少女から見たら」です。後述しますが、こいつのやったことを傍からみたら妖精なんて呼べません。ただ、彼にもこう成らざるをえないバックグラウンドがありました。(以下妖精は男と記します。)

これで性格の紹介は終わりです。ここから歌詞解説に入っていきます。



まずは一番です。

【一番の歌詞】


この曲の歌詞は少女の視点がメインになっています。

Aメロでは少女が夕方、帰宅していると、「羽を持った妖精(男、ナンパ師)」が「寄り道しない?」と話しかけてくる場面から始まります。ここでいう羽とは、男にあって少女にないもの、つまり「自由や都会らしさ」です。性格紹介でも記しましたが、少女は田舎で育ったので都会への憧れを拗らせています。そんな彼女の前にキラキラとしたシティボーイが出てきたら、少女は当然ついていくでしょう。
 そして彼女らは、墓石の様な形をしたビルが立ち並ぶ、コンクリートで舗装された栄えた道を抜けていき、やがてラブホテルへ着きます。いざそれを前にした少女は、この後ヤることへの期待感に胸が弾みます。黒猫に関しては少女にこれから起こる不幸の比喩として出しました。

Bメロでは少女が男についていった理由を再提示しています。

そしてサビです。サビでは少女の視点から男の視点に変わります。
 「ヨイヨイ」や「ヤイヤイ」という掛け声は、日本古来の遊びっぽさを意識して選んだ言葉です。あとはキャッチ―になると思って決めました。
 ここでの二人きりの遊びとは言わずもがな性行為です。男が少女を誘っています。そして次の行の「初めて破った」は、門限を破ったなどではなく、少女が処女を散らしたことを示しています。そして最後に男が言います。「寄り道も悪くないでしょ?」と。


つづいて二番です。

【二番の歌詞】


 二番は「そこは夢現の様な場所、御伽噺の中の理想郷」という少女の語りから始まります。「そこ」というのは男と一緒に入ったラブホテルの事です。桃色の幻想的なライトが照らす、今まで見たことも無いような形の部屋、そこは少女からしたら、自分が今まで空想してきた「おとぎばなし」の世界に存在する理想郷のようでした。
 そして少女はうっすらと感じていた、一人暮らしによる孤独に対して、唾を吐きます。
 気付いたら外は暗くなっており、夜になっていました。「今宵は新月」というのは少女の純粋な心が失われたこと(月が見えないこと)の比喩です。
そしてまた男が、「夜になっちゃったし、どうせなら夜が明けるまで一緒にヤろう!」みたいなことを言います。気持ち悪いですね。

Bメロでは特殊な遊びをしている様子を極力濁して書きました。シている中で少女はこう思います。「こういう意味がないことこそが楽しいの」と。

そしてサビです。シーンとしては一番の状況とあまり変わりません。唯一違うのが「何度も破って」という部分です。少女はさっき処女を散らしたのにも関わらず、何回も何回も繰り返している様子を表しました。



二番が終わったら間奏に入ります。ここでは色々な音がなっていたり、モールス信号を使ったりしているのですが、ここでは解説はしません。また機会があれば解説します(たぶんない)。



とうとうラスサビです。

【ラスサビの歌詞】






 ここで物語は急変します。正直歌詞では書ききれなくて、動画の中に一瞬映る文章に任せてしまっています。詳しくはそこを読んで頂きたいです、すいません。

 もうそろそろ夜が明けるとなったころに男は言います、「そろそろ帰ろうか」と。そして男は予め停車しておいた車に少女を乗せて出発します。少女は初めての体験をいくつもしたので幸福とも充足感とも言えるような、そんな不思議な気持ちで満たされていました。
 ある程度進んだところで男が口を開きます、「夜が明けたけれど君を帰さない、疑わずについてくるなんて馬鹿だね」と。そして少女は攫われてしまいます。少女には頻繁に連絡をくれるような知り合いもいませんし、都会への憧れを拗らせていて、田舎で暮らす両親との仲もそこまで良好ではなかったので、誰も少女が攫われたことには気づきませんでした
 美しい花ほど早く摘まれて花束のうちの一輪にされてしまう。
 少女がどうなったか、少女の行方は誰もしりません。
最後に男が「寄り道も悪くないでしょ」と言って物語は終わります。



以上がこの曲の歌詞解説になります。自分で解説を書いてて、とても気持ちが悪い楽曲だと思っていました。今後も歌詞解説を行っていこうと思うので、よろしくお願いします!

※誤字脱字などはコメントしていただけると幸いです。


コメント

  1. なるほど、歌詞とかあまり気にしてなかったけどそんな意味だったんだ…

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